個人で後継者のいない会社を買う方法は?メリットや探し方を解説
コラム
公開日:2026/04/02
更新日:2026/04/02
「起業したいけれど、ゼロから事業を立ち上げるのはリスクが大きい」と感じている方は少なくありません。そんな方に近年注目されているのが、後継者のいない中小企業を個人で買収するという選択肢です。すでに顧客や従業員、取引先を持つ会社を引き継ぐことで、起業のハードルを大きく下げられる可能性があります。
実は日本では今、経営者の高齢化が急速に進んでおり、黒字であるにもかかわらず後継者が見つからずに廃業を検討している企業が数多く存在します。こうした企業の承継は、買い手にとってのビジネスチャンスであると同時に、地域経済や雇用を守るという社会的な意義も持っています。
この記事では、個人が後継者のいない会社を買う方法やメリット・デメリット、具体的な探し方から買収の流れまでをわかりやすく解説します。会社の買収に興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
後継者不在の会社が増えている背景
日本の中小企業では、経営者の高齢化を背景に「会社は存続できるのに、継ぐ人がいない」という状況が広がっています。なぜこれほど多くの企業が後継者不在に直面しているのか、データと実態をもとに見ていきます。
経営者の高齢化と後継者不在率の推移
帝国データバンクの「全国企業『後継者不在率』動向調査(2025年)」によると、後継者不在率は50.1%と、依然として半数以上の中小企業で後継者が決まっていない状況が続いています。改善傾向は続いているものの、実数として見れば今なお多くの企業が後継者問題を抱えたままです。
かつては「親から子へ」と家族内で引き継ぐのが一般的でした。しかし近年は、子どもが他業種に就いていたり、承継を望まなかったりするケースが増えており、従来の親族承継モデルが成立しにくくなっています。経営者が70代・80代を迎えても後継者が見つからないまま時間だけが過ぎていく、そうした状況に追い込まれている企業が、全国各地に少なくありません。
黒字でも廃業を選ばざるを得ない企業の実態
後継者不在による廃業が深刻なのは、業績が悪化した企業だけではありません。安定した売上と利益を出しながらも、後継者が見つからないという理由だけで廃業を選ばざるを得ない企業が少なくないのが現実です。
帝国データバンクの調査では、黒字のまま休廃業・解散する企業が一定数存在することも報告されています。長年にわたって築いてきた顧客基盤や技術、従業員との信頼関係といった経営資源が、後継者不在という一点だけで失われてしまう、これは企業単体の問題ではなく、地域経済や雇用にとっても大きな損失といえます。
こうした状況を受け、血縁関係のない第三者が会社を引き継ぐ「第三者承継(M&A)」が、社会的にも重要な解決策として注目を集めるようになっています。
個人で後継者のいない会社を買うメリット
後継者のいない会社を買うことは、単なる投資ではなく「経営者として新たなキャリアを築く」という選択肢でもあります。ゼロから起業する場合と比べて、どのような点で有利になりやすいのかを見ていきましょう。
既存の経営資源を引き継いで事業を始められる
会社を買収する最大の魅力の一つは、すでに機能している事業をそのまま引き継げる点です。顧客や取引先との関係、従業員、設備、ブランド、ノウハウといった経営資源が最初から揃っているため、「ゼロから顧客を獲得する」という最も難しいフェーズをスキップできます。
例えばBtoB(企業間取引)の会社であれば、承継時点ですでに安定した受注がある場合もあり、事業開始直後から一定の売上が見込めるケースもあります。もちろん引き継いだ後の運営は決して簡単ではありませんが、ゼロから顧客を開拓する手間を省けるという点は、既存企業を引き継ぐ大きな利点の一つといえるでしょう。
ゼロからの起業に比べて初期コストやリスクを抑えやすい
新たにビジネスを立ち上げる場合、市場調査から商品開発、販路開拓まで多くの時間とコストがかかります。一方、既存の会社を買収する場合は、ビジネスモデルの実績がすでにあるため、事業の方向性を見極めやすいという点があります。
もちろん買収にも一定のコストはかかりますし、承継後に予期せぬ問題が発生するリスクがゼロではありません。それでも、顧客も従業員も取引先も揃った状態からスタートできるため、ゼロからの起業に比べて初期の不確実性を抑えやすい傾向があります。ただし、あくまで『抑えやすい』という傾向であり、買収後に想定外のコストやリスクが生じる可能性はゼロではありません。その点は十分に理解したうえで進めることが大切です。
地域経済や雇用の維持に貢献できる
個人が後継者のいない会社を引き継ぐことは、そこで働く従業員の雇用を守り、地域の取引ネットワークを維持することにもつながります。廃業すれば失われるはずだった価値を次世代に引き継ぐという意味で、社会的な意義も大きい選択肢といえます。
特に地方の中小企業は、地域経済の担い手として重要な役割を果たしていることが多く、地域に根付いた企業が存続することは、そこで暮らす人々にとっても意味のあることといえます。「会社を買う」という行為が、ビジネス上のメリットと社会貢献を同時に実現できる点は、近年この選択肢が注目を集める理由の一つになっています。
個人で後継者のいない会社を買うデメリット
会社の買収にはメリットがある一方で、事前に把握しておくべきリスクや注意点も存在します。デメリットを正しく理解したうえで進めることが、失敗を避けるための第一歩です。
簿外債務や想定外のリスクが潜んでいる可能性がある
会社を買収する際に注意が必要なのが、貸借対照表(バランスシート)に記載されていない「簿外債務」の存在です。例えば、未払いの残業代や訴訟リスク、保証債務など、帳簿上では見えにくいリスクが買収後に発覚するケースがあります。
こうしたリスクを事前に洗い出すために重要なのが、デュー・ディリジェンス(買収前調査)です。買収を進める際は、自身でビジネスの検証を行うことに追加し、専門家のサポートのもとで財務・税務・法務など多角的な視点から調査を行うことが、リスクの見落としを減らすうえで重要です。
従業員や取引先との関係が崩れる恐れがある
買収後に経営者が変わることで、従業員や取引先が不安を感じるケースは少なくありません。特に長く付き合ってきた関係であればあるほど、「新しい経営者はどんな人なのか」「今後も関係は続くのか」という懸念が生まれやすいものです。
こうした不安を和らげるためには、承継後できる限り早い段階でコミュニケーションを取り、経営方針や自分自身のことを丁寧に伝えることが大切です。信頼関係の構築には時間がかかりますが、誠実な対話を重ねることで、徐々に安心感を持ってもらえるケースも多くあります。
前オーナーが承継後も会社に留任すると命令系統が複雑化する
事業の引き継ぎをスムーズにするため、前オーナーが一定期間会社に残るケースはよく見られます。業務知識や人脈、取引先との関係などを直接教えてもらえる点では、新オーナーにとって心強いサポートになります。
ただし、留任期間中の役割分担が曖昧なままだと、社内の指示系統が混乱し、従業員が「どちらの言うことに従えばいいのか」と迷う状況が生まれることがあります。前オーナーの留任そのものが問題なのではなく、役割の境界線が不明確なことが問題の原因になりやすいため、留任条件・期間や業務範囲は契約段階でしっかり取り決めておくことが大切です。
引き継ぎが一通り完了したら、前オーナーにはしっかり退任していただくことが、新体制を安定させるうえで重要です。退任後も経営上の相談ができる関係性を築いておけるとなお理想的ですが、それはあくまで承継前からの誠実なコミュニケーションがあってこそ。良好な関係を育んでおくことが、スムーズな引き継ぎと円満な退任につながります。
後継者のいない会社の探し方
後継者のいない会社を探す方法は、大きく分けて4つあります。それぞれに特徴があるため、自分の状況や目的に合った方法を選ぶことが大切です。
- M&Aマッチングサイトを活用する
- 事業承継・引継ぎ支援センターに相談する
- M&A仲介会社や金融機関に相談する
- サーチファンドを活用する
それぞれの方法について、特徴と活用のポイントを解説していきます。
M&Aマッチングサイトを活用する
インターネット上で売り手と買い手をつなぐM&Aマッチングサイトは、個人が案件を探す際に使いやすい方法の一つです。登録すれば全国各地の案件情報を閲覧でき、業種や規模、希望価格帯などの条件で絞り込むことができます。
仲介会社を通さずに直接交渉できるサービスもあり、比較的低コストで動けることが魅力です。一方で、掲載情報の精度にばらつきがあったり、財務内容の詳細確認は自分で進める必要があったりと、ある程度の知識と手間が求められる場面もあります。はじめて案件を探す場合は、複数のサイトを比較しながら活用するとよいでしょう。
代表的なサービスとしては、Batonz(バトンズ)やTRANBI(トランビ)などがあり、まずはこうしたサービスに登録して案件を眺めてみるところから始めるのもよいでしょう。
事業承継・引継ぎ支援センターに相談する
事業承継・引継ぎ支援センターは、国が設置した公的な支援機関で、全国各地に窓口があります。後継者を探している企業と、会社を買いたい個人のマッチングを無料でサポートしており、公的機関ならではの信頼性と中立性が特徴です。
民間のマッチングサービスと比べると案件数は限られますが、地域密着型の案件が多く、地元での承継を検討している方には特に相性がよい窓口です。はじめて相談する場合でも丁寧に対応してもらえるため、何から始めればよいかわからない方の入口としても活用できます。
M&A仲介会社や金融機関に相談する
M&A仲介会社や地域の金融機関(地方銀行・信用金庫など)も、後継者不在企業の案件を多く持つ相談先です。仲介会社は売り手・買い手双方のニーズを踏まえて交渉をサポートしてくれるため、はじめて会社を買う個人にとっても頼りになる存在といえます。
金融機関は取引先企業の経営状況を把握していることが多く、表に出ていない案件を紹介してもらえる場合もあります。ただし、仲介会社や金融機関への報酬が発生するケースが一般的なため、費用感については事前に確認しておくことをおすすめします。
サーチファンドを活用する
サーチファンドとは、経営者を目指す個人(サーチャー)が投資家から資金提供を受けながら承継先企業を探し、買収・経営を担う仕組みです。もともとは米国で生まれた手法で、日本でも近年普及が進んでいます。特に日本では「アクセラレータ型」と呼ばれる形態が広まっており、ファンド運営者がサーチャーの探索段階から伴走しながら支援する点が特徴です。個人で会社を買う場合と異なり、資金調達や専門的なサポートを受けながら進められるため、経営未経験の方でも取り組みやすい選択肢の一つといえます。
資金面や専門知識の面でサポートを受けながら進められるため、経営未経験の方でも取り組みやすい選択肢の一つといえます。ただし、候補先の調査や経営者との面談、デュー・ディリジェンスといった作業は、他の方法と同様に必要であることに変わりはありません。
後継者のいない会社を買うまでの流れ
実際に会社を買うまでには、いくつかのステップを順を追って進める必要があります。
ここでは個人M&Aを想定した一般的な流れを解説します。
買収の目的と条件を整理する
まず取り組むべきは、「なぜ会社を買いたいのか」という目的と、「どんな会社を買いたいのか」という条件を自分の中で明確にすることです。業種・規模・エリア・買収予算といった希望条件を言語化しておくことで、案件探しの方向性が定まり、情報収集の効率も上がります。
自分の経験やスキルを活かせる業種を選ぶと、承継後の経営がスムーズになりやすい傾向があります。「どんな会社でもいい」という状態では案件の絞り込みが難しくなるため、大まかな優先順位を決めたうえで動き始めると、案件探しがスムーズになります。
案件を探して経営者と面談する
条件が整ったら、前述の探し方(マッチングサイト・支援センター・仲介会社・サーチファンドなど)を通じて案件を探します。気になる案件が見つかったら、秘密保持契約(NDA)を締結したうえで詳細情報を確認し、売り手経営者との面談へと進みます。
面談では財務状況だけでなく、経営者の人柄や会社の文化、従業員の様子なども含めて総合的に判断することが大切です。数字に表れない部分が、承継後の経営に影響を与えることも少なくありません。
デュー・ディリジェンスを実施する
初期的な条件を合意し基本合意書を締結したら、デュー・ディリジェンス(DD)を実施します。財務・税務・法務・ビジネスの各側面から会社の実態を詳しく調査し、リスクや課題を洗い出す重要なプロセスです。DDで問題点が発覚した場合は、買収価格の見直しや契約条件の変更につなげることができます。
省略・簡略化してしまうと、買収後に想定外の問題が表面化するリスクが高まるため、時間をかけて丁寧に進めることが大切です。
条件を交渉して契約を締結する
DDの結果を踏まえ、買収価格や支払い条件、引き継ぎスケジュール、前オーナーの処遇といった諸条件を売り手と交渉します。合意に達したら、最終的な株式譲渡契約書(SPA)の締結へと進みます。
契約書の内容は専門的な法律用語が多く、見落としがあると後々トラブルになる可能性もあります。弁護士のチェックを受けながら進めることが、後々のトラブルを防ぐうえで重要です。
必要に応じて資金調達し、譲渡対価を支払う
契約締結後は、実行条件を充足し合意した譲渡対価を支払います。自己資金だけでなく、金融機関からの融資(事業承継ローンなど)やサーチファンドの投資家からの出資を組み合わせて資金を調達するケースもあります。
資金調達には一定の時間がかかる場合もあるため、交渉の段階から並行して準備を進めておくとスムーズです。支払いが完了し、株式の移転手続きが終わると、正式に新オーナーとして会社の経営を引き継ぐことになります。
後継者のいない会社を買う際の注意点
会社の買収は大きな意思決定を伴うため、事前に把握しておくべき注意点がいくつかあります。準備不足のまま進めると、承継後に想定外の問題に直面することにもなりかねません。
ビジネス・財務・税務・法務のデュー・ディリジェンスを徹底する
デュー・ディリジェンス(DD)は、買収前に会社の実態を多角的に調査するプロセスです。主に以下の4つの領域から確認を行います。
- ビジネスDD:事業の競争力や市場環境、顧客・取引先の状況や取引の継続・拡大可能性、収益の持続性などを確認します。売上の大部分が特定の顧客に依存していないかといった点も重要なチェック項目です。
- 財務DD:過去の財務諸表をもとに、収益性・資産・負債の実態を精査します。帳簿に載っていない簿外債務や偶発債務の有無も確認する必要があります。
- 税務DD:過去の税務申告に誤りや未払いがないか、税務上のリスクが残っていないかを調べます。買収後に税務調査が入った際に問題が発覚するケースもあるため、丁寧な確認が求められます。
- 法務DD:契約関係や許認可、労務管理の状況、訴訟リスクなどを確認します。未払い残業代や労働基準法上の問題も見落としがちなポイントです。
4つの領域はそれぞれ独立しているのではなく、互いに関連し合っています。一つの問題が複数の領域にまたがるケースもあるため、各分野の専門家と連携しながら進めることが、リスクの見落としを防ぐうえで重要です。
買収後の運転資金まで含めた資金計画を立てる
買収にかかるコストは、譲渡対価や専門家への報酬だけではありません。買収後に対象会社の資本に懸念がある場合は、事業運営に必要な運転資金、設備の修繕や更新費用など、さまざまなコストを補填せざるを得ないケースに直面する可能性もあります。譲渡対価の支払いに資金を使い切ってしまい、緊急時に資金を拠出できないという事態は避けなければなりません。
資金計画を立てる際は、「買収完了後、最低でも数カ月分の運転資金を自己資金と合わせて手元に残す」という視点を持つことが大切です。金融機関への融資相談も含め、余裕を持ったスケジュールで資金調達の準備を進めておくことが、承継後の安定した経営につながります。
専門家のサポートを受けながら進める
会社の買収は、財務・税務・法務など複数の専門領域が絡み合う複雑なプロセスです。経営未経験の個人が一人で全てをこなそうとすると、重要な確認事項を見落としたり、不利な条件で契約を結んでしまったりするリスクがあります。
M&A仲介会社、公認会計士、税理士、弁護士など、それぞれの分野に精通した専門家を適切に活用することで、リスクを抑えながら確実に手続きを進めることができます。専門家への報酬はコストとして発生しますが、承継後に発生しうる問題を事前に減らすための備えとして、専門家への報酬を捉えると、その意味合いが見えやすくなるでしょう。
後継者不在企業の承継を目指すなら日本サーチファンド(J-Search)
日本サーチファンド(J-Search)は、後継者不在企業の承継を目指す方に向けて、承継先の探索から買収後の経営まで一貫して支援しています。資金調達や候補先探しなど、一人では抱えきれない場面でも、伴走しながらサポートできる体制を整えています。
ここでは、日本サーチファンドの主な特徴を紹介します。
サーチャーと企業のマッチングに伴走する体制
日本サーチファンドでは、経営者としてのキャリアを求めるサーチャーに対して、承継先となる企業を探す活動をともに行っています。サーチャー自身による独自の探索活動に加え、各地域の金融機関からの紹介や、日本M&Aセンターの受託案件の紹介も可能な体制を整えています。
また、経営初心者のサーチャーを対象に、日本M&Aセンターグループの支援も提供しています。
地域金融機関との連携で生まれる案件との接点
日本サーチファンドは、地域金融機関との連携を通じてサーチファンドの設立・運営を行っています。地域金融機関は地域の企業情報を豊富に持っており、その情報をもとにサーチャーと企業とのマッチングをサポートする体制となっています。
また、資金調達の面でも地域金融機関がサーチャーを支援することで、サーチファンドの設立・運営を円滑に進められる仕組みを持っています。
買収前後の実務を支えるサポート体制
投資実行までのデュー・ディリジェンスや契約書締結といった実務については、日本サーチファンドが全面的にサポートしています。また、投資提案や事業計画策定、100日プランの作成・実行については、日本M&Aセンターグループの株式会社日本PMIコンサルティングがサポートを担っています。
経営者としての成長支援も行っており、一人ひとりに必要なノウハウを提供しながら、企業を引き継いで経営を成功に導く力を育てることを目指しています。なお、承継後の経営が軌道に乗った段階で、さらに別の企業を買収して事業を拡大していく、いわゆるロールアップの手法を用いた成長戦略にも取り組み可能です。
後継者のいない会社を買うことに関するよくある質問
ここでは、後継者のいない会社を買うことに関するよくある質問と、回答を紹介していきます。
後継者のいない会社はいくらで買えるのか?
買収価格は会社の規模や業種、収益力によって大きく異なるため、一概にいくらとは言えません。中小企業の個人M&Aでは、数百万円程度から買収できるケースもあれば、数千万円〜数億円規模になるケースもあります。
一般的に中小企業のM&Aでは、純資産をベースにする方法や、営業利益の数年分を目安にする「年買法(年倍法)」などが用いられることがあります。最終的な価格は売り手との交渉によって決まるため、適正価格を見極めるうえでも、適正価格を見極めるうえでも、財務の専門家に相談しながら進めることが大切です。
経営未経験でも会社を買えるのか?
結論からいえば、経営未経験であっても会社を買うこと自体は可能です。実際に、会社員や士業出身の方が個人M&Aやサーチファンドを通じて承継するケースも増えています。
ただし、経営の経験がない分、承継後に想定外の課題に直面しやすいことも事実です。自分のスキルや経験が活かせる業種を選ぶこと、承継後も専門家や支援機関のサポートを継続して受けられる環境を整えることが、経営未経験者が安定した経営に近づくための重要なポイントになります。
個人M&Aとサーチファンドは何が違うのか?
個人M&Aは、個人が自己資金や金融機関からの融資を活用して会社を買収する方法です。自分のペースで動ける自由度がある一方、案件探しから交渉・資金調達まで、基本的に自分で対応する必要があります。
一方、サーチファンドは投資家から資金・情報提供を受けながら承継先を探し、買収・経営を行う仕組みです。資金面や探索プロセスでのサポートが得られる点が個人M&Aとの大きな違いですが、投資家との関係性や条件についても理解したうえで活用することが大切です。どちらが適しているかは、自分の資金状況や経験、目指す経営スタイルによって異なります。
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まとめ|後継者のいない会社を買うことは個人にも現実的な選択肢
日本では経営者の高齢化が進み、黒字であっても後継者不在を理由に廃業を余儀なくされる企業が数多く存在します。こうした企業を個人が引き継ぐ第三者承継(M&A)は、買い手にとってのビジネスチャンスであると同時に、地域の雇用や経済を守る社会的意義も持っています。
会社を買うまでには、目的・条件の整理、案件探し、デュー・ディリジェンス、交渉・契約、資金調達といったステップを順に進める必要があります。簿外債務や人間関係のリスクなど、事前に把握すべき注意点も存在しますが、専門家のサポートを受けながら丁寧に進めることで、リスクを抑えながら承継を実現することは十分に可能です。経営未経験の方であっても、適切な準備と支援環境があれば、個人による会社の買収は現実的な選択肢の一つといえるでしょう。
【免責事項】
本記事は、サーチファンドおよび事業承継に関する一般的な情報提供を目的として作成したものであり、特定の投資、金融商品、M&A取引、事業活動等を推奨・保証するものではありません。記載されている内容は一般的な傾向・事例を紹介したものであり、成果や成功、資金調達の実現、事業承継の成立を約束するものではありません。
サーチファンドの活動および企業承継には、個人の経験、地域の事情、企業の状況、支援機関の体制などによって結果が大きく異なる場合があります。また、事業承継や投資にはリスクが伴い、必ずしも希望する案件が見つかるとは限りません。
本記事の情報は正確性・完全性を保証するものではなく、将来の結果を示唆・保証するものでもありません。具体的な検討や意思決定を行う際には、必ず専門家(金融機関、法律・税務・会計の専門家等)にご相談ください。